バッジョの後継者

metaku2004-02-22

ボクはカッサーノが大好きです。治安の悪い田舎で育ったカッサーノは、天才の資質を見込まれてローマに連れて来られ、名将カペッロの元でしごかれるわけですよ。なのに、試合中にケンカをはじめたり、練習中に気に食わないと勝手に帰ったり、やりたい放題。しまいにはU-23(23歳以下イタリア)代表の監督とケンカして、代表から外されてしまう。
しかし根がヤンキー体質なので、ローマの王子ことトッティを兄貴と認めてからは「そりゃさ、兄貴があやまれっつーならやるケドよ・・・」とチームに協調し、単純なので褒められると「へへ、よせやい。こんなプレー別に屁でもねえぜ」と絶好調。とうとう昨年末にはU-23を飛び越してA代表に初デビューしてしまう。するとゲンキンなもので、確執のあったカペッロ監督を「オジキ」と呼びはじめ、ASローマの鉄砲玉になることを誓う。
3週間前のユーヴェ戦では、スピードとテクニックで幾度となくDFをあっさり置き去る(首都高バトル)。しかし何度も老練な敵に潰され(クンロク)、担架で運ばれ(病院送り)もう走りたくねえなって頃、モンテロのハードタックルに倒れたトッティを見て「アニキになにしやがる。あのうす汚ねぇユーヴェの奴ら許せねえよ」と後半に2得点(ついでにコーナーフラッグを蹴り壊してイエローカード)。
その試合での、個人的に好きなシーンは、トッティがPKを蹴るので、敵味方がルーズボールを待ち構えているところで、一人だけスタッフと笑いながら水を飲んでいる姿かな。ピッチに立っている22人の中で、ただ一人だけ、アニキはPKを外さないと信じていたんだよ。(ちなみに他の選手がそんな行動を取ったら監督から怒られます)